見知・検知・撿知(読み)けんち

精選版 日本国語大辞典 「見知・検知・撿知」の意味・読み・例文・類語

けん‐ち【見知・検知・撿知】

〘名〙
① 見ることと知ること。見て知ること。また、見て認識すること。
※宝覚真空禅師録(1346)乾・陞座・為近江太守直庵周忌追薦「輝騰今古、逈絶見知
※禅海一瀾(1862)上「苟くも心機投ぜず、見知同じからざれば、則ち意必ず合せず」 〔漢書‐刑法志〕
② 見て実状を把握すること。実態を調査すること。
※東寺百合文書‐り・寛仁二年(1018)五月一三日・讚岐善通寺司解案「被遣国使知寺家雑事者
※保元(1220頃か)下「新院の中御門東洞院の御所にたてられたる文庫共を、出納知兼をもって検知せらる」
武士の首級を一見すること。厳密に姓名と照合する必要のない下級武士の首級をあらためることをいう。首実検。見分(けんぶん)
太平記(14C後)八「虜(いけどり)二十余人、首七十三取て鋒(きっさき)に貫いて、朱に成て六波羅へ馳(はせ)参る。〈略〉是を撿知(ケンチ)す」
④ 測定器を用いて数量を検出すること。検出。

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