見掛(読み)みせかける

精選版 日本国語大辞典 「見掛」の意味・読み・例文・類語

みせ‐か・ける【見掛】

〘他カ下一〙 みせか・く 〘他カ下二〙
相手にわざわざ見せる。みせびらかす。みせつける。
浮世草子好色一代男(1682)五「中紅(ちうもみ)(きゃふ)をわざと見せかくる」
実際はそうでないのに、それらしく見えるようにする。相手によく見られるようにうわべをつくろう。
※浮世草子・西鶴織留(1694)六「素人らしく見せ掛(カケ)

み‐か・ける【見掛】

〘他カ下一〙 みか・く 〘他カ下二〙
① 目にとめる。みとめる。
今昔(1120頃か)一〇「然れども、弟子等、目不見係ずして不行ず」
抱擁(1973)〈瀬戸内晴美〉三「不気味なほど子供の姿を見かけない」
② めざす。また、見込む。あてにする。
※浮世草子・好色一代男(1682)三「銘々に宿を持て有りながら旅人を見懸(カケ)てあつまるよし」

みえ‐がかり【見掛】

〘名〙 見つけしだい
※歌舞伎・心謎解色糸(1810)四幕「話がならざア見えがかり、預けてなりと出入をするが」
※歌舞伎・四十七石忠矢計(十二時忠臣蔵)(1871)九幕「女子供の容赦無く、見えがかりに殺します、早くお逃げなされませ」

み‐かけ【見掛】

〘名〙 外観から受ける印象。うわべ。ちょっとみ。みば。外見
日葡辞書(1603‐04)「ナイショウワ シラネドモ マヅ micaqega(ミカケガ) ワルイ

みせ‐かけ【見掛】

〘名〙 それらしくとりつくろうこと。うわべをそれらしく見せること。外見。
※浮世草子・日本永代蔵(1688)六「世間の見せかけよく〈略〉町の衆を舟あそびにさそひ」

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