しろ‐うと しら‥【素人】
※
風姿花伝(1400‐02頃)七「ただしらうとの
老人が、風流
(ふりう)・延年
(えんねん)なんどに身を飾りて、舞い奏でんが如し」
※
滑稽本・
浮世風呂(1809‐13)二「医者さまの方じゃア、代脉でも承知だらうが、素人
(シロウト)の目からは安堵しねへものよ」
②
芸妓・
娼婦などの
商売女に対して、ふつうの女性をいう。しろうとおんな。しろとおんな。しろと。⇔
くろうと。
※談義本・当風辻談義(1753)五「兎角近年は、素人(シロフト)がそれしゃの真似したがる」
しろ‐と【素人】
〘名〙
※いさなとり(1891)〈
幸田露伴〉
四五「恐ろしい男の顔をも素人
(シロト)の厭ふほど厭ふことなく」
しら‐ひと【素人】
※
古今著聞集(1254)
一二「まづおぼしめし候へ。ただのしら人が、
強盗とみづから名乗て、命をまかせ参らせて、何のせんか候べき」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「素人」の意味・読み・例文・類語
しろ‐うと【素人】
《「しろひと(白人)」の音変化》
1 その事に経験が浅く、未熟な人。その道で必要な技能や知識をもっていない人。また、その事を職業・専門としていない人。「素人とは思えぬみごとな芸」「素人考え」⇔玄人。
2 芸者・娼妓などの商売で客の相手をする女性に対して、一般の女性。堅気の女性。⇔玄人。
3 近世、上方で、私娼のこと。
「かくとはいかで―の、田舎の客に揚げられて」〈浄・油地獄〉
[類語]アマチュア・アマ・ノンプロ・とうしろう
しら‐びと【▽素人】
「しろうと」に同じ。
「ただの―が強盗とみづから名乗りて」〈著聞集・一二〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「素人」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報