西荒屋村（読み）にしあらやむら

日本歴史地名大系

西荒屋村
にしあらやむら

• 山形県：東田川郡
• 櫛引町
• 西荒屋村

[現在地名]櫛引町西荒屋

板井川（いたいがわ）村の北、北流する内（うち）川および青竜寺（しようりゆうじ）川の左岸一帯に位置し、西は山地となり、母狩（ほかり）山（七五一メートル）の峰上で大机（おおづくえ）村（現鶴岡市）と接する。柳沢（やなぎざわ）、谷地岸（やちぎし）、角田（すまんた）、北・西・辻（以上三ヵ村は現在の宮ノ根）、川原（かわら）（現在の川原田）、杉本（すぎもと）（現在の杉下）、蕨野（わらびの）の九つの集落が散在（弍郡詳記）。地内の道路は金峯（きんぼう）山と出羽三山を結ぶ道者道の一つであったという（西荒屋史）。山際の台地上には縄文時代の集落跡の柳沢遺跡がある。観応元年（一三五〇）に当村から移転したと伝える八色木（やいろぎ）村（現余目町）の永慶（えいけい）寺や地内河内（かわうち）神社の末社御嶽（みたけ）神社も同遺跡付近の丘陵上にあったとされる。

西荒屋村
にしあらやむら

• 山形県：東田川郡
• 藤島町
• 西荒屋村

[現在地名]藤島町藤岡（ふじおか）

藤島村の東、下中野目（しもなかのめ）村の北に位置。西荒野（にしあらや）村とも記された。天文年間（一五三二―五五）手向（とうげ）村（現羽黒町）の太田氏により村立てされたと伝えられ、当初は現在地より東方、京田（きようでん）川左岸の赤（あか）沼付近にあったという。この地は赤沼の水利の便はあったが洪水が多く、天正一八年（一五九〇）泉流（せんりゆう）寺の流失を期に村人は一部は川北に、一部は現在地に新たに村立てしたという。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」