西海枝村(読み)さいかちむら

日本歴史地名大系 「西海枝村」の解説

西海枝村
さいかちむら

[現在地名]高郷村上郷かみごう

黄檗きはた村の南、阿賀川右岸にあり、大谷組に属した。南は吹屋ふきや荻野おぎの両村の入会山で、西は吹屋村。本村南東に端村樟野くぬぎのがある。阿賀川水運の河岸が設けられていた。また地内には西海枝宮内少輔盛秀が住していたという館跡があったが、文化年中(一八〇四―一八)にはすでに農民の宅地になっていた。西海枝氏は蘆名氏の家臣で、新宮しんぐう(現喜多方市)などにも居館を構え(新編会津風土記)、同所熊野神社の文亀二年(一五〇二)二月五日銘の証誠殿棟札(新宮雑葉記)には「当寺守護西海枝駿河守」の名がみえる。永正二年(一五〇五)一〇月対立していた父盛高との合戦に敗れ、伊達尚宗を頼って出羽長井ながい(現米沢市など)に落延びた蘆名盛滋に「さいかちとの」などの家臣も従っている(「塔寺長帳」同年条裏書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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