西山八幡宮(読み)にしやまはちまんぐう

日本歴史地名大系 「西山八幡宮」の解説

西山八幡宮
にしやまはちまんぐう

[現在地名]夜須町西山

国道五五号から北へ一キロ、県道西方の丘に社殿がある。旧郷社。一の鳥居から社殿前の石段まで約二〇〇メートルの参道は、馬場崎ばばさきの字が示すようにかつての馬場跡で、昔は両脇に広く堤を築き松が植えてあったという。近世畑や宅地に開かれて幅が狭まったが、なお古木が残り、土盛りの跡をとどめている。西方の字二和城にわじようは八幡宮の僧官二和尚の故地である。

祭神は応神天皇で神体は一尺二寸の束帯姿の木像。明治初年の神仏分離まで脇に阿弥陀・観音・薬師の三像があったという。平安時代後期、夜須庄が山城石清水いわしみず八幡宮の荘園であった関係で勧請された荘園鎮守社で、「手結浦日抄」はその時期を永承五年(一〇五〇)頃とする。伝承では、まず千切の越智ちぎれのおち神社に祀られ、次いで出口いでぐち、さらに西山のうちの中村なかむらへ移り、最後に現在地に鎮座したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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