衵・袙(読み)あこめ

精選版 日本国語大辞典 「衵・袙」の意味・読み・例文・類語

あこめ【衵・袙】

〘名〙
中古、表(うえ)の衣(きぬ)と肌の衣との間にこめて着る衣。袿(うちき)より裾を短く仕立て、多く婦人・童女が用いた。あこめぎぬ。
※宇津保(970‐999頃)祭の使「ひとへかさねのあやかいねりのあこめ着たる童」
② 男子束帯のとき、下襲(したがさね)の下、単衣(ひとえきぬ)の上に着けた裏付きの衣。寒暑に応じ、好みに任せて数領重ねたものを衵重(あこめかさね)という。
※延喜二十一年京極御息所褒子歌合(921)「二藍かさねて青色の綾のあこめ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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