蝦蛄・蝦姑(読み)しゃこ

精選版 日本国語大辞典 「蝦蛄・蝦姑」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐こ【蝦蛄・蝦姑】

〘名〙
① 口脚目シャコ科の甲殻類総称。またはその一種。北海道以南の浅海に分布し、砂泥地に穴を掘ってすむ。シャコは体長約一五センチメートル。エビに似るが、平たく、腹部が幅広い。五対のあしのうち第二胸脚は鎌(かま)状で大きく、魚など餌動物を捕えるのに役立つ。頭には大小二対の触角があり、頭胸部あたりまでは甲でおおわれる。尾節は大きな板状で穴掘りに適する。全体に淡褐色背面には縦に四条の紅色の線があるが、ゆでると紫褐色になる。肉は美味で、鮨(すし)の種などにする。《季・夏》 〔和漢三才図会(1712)〕
近世、女性の髪型の名。①の外形に似ているところからいう。しゃこまげ。
随筆・嬉遊笑覧(1830)一下「田螺(たにし)蝦蛄(シャコ)いづれもその形に似たり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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