蔀山城跡(読み)しとみやまじようあと

日本歴史地名大系 「蔀山城跡」の解説

蔀山城跡
しとみやまじようあと

[現在地名]高野町新市

神之瀬かんのせ川北岸の蔀山(七七五・一メートル)に構えられた中世の山城跡。神之瀬川が蛇行曲流する地なので、蔀山の東麓と南麓を川が流れて堀の役割をなし、蔀山も東・南・北とも急斜面で、ことに東と南は崖が切立つ。麓の耕地部との比高は二〇〇メートル余。また北の毛無けなし(一一五五メートル)尾根続きのため、北に空堀を設け備えている。本丸跡(二八メートル×一〇メートル)の東西に多数の郭群が延び、さらに南と北東にも郭群が配置されている。本丸東方にある三郭の下方には井戸があり、現在も岩層からの湧水をたたえている。「芸藩通志」には「山内通資始て築き居る、後弟通俊に譲り、十八世居守し、通信に至る、其後は毛利家より吉川広家をして支配せしめられしといへり」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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