荒・疎(読み)あばら

精選版 日本国語大辞典 「荒・疎」の意味・読み・例文・類語

あばら【荒・疎】

[1] 〘形動〙
① すきまが多いさま。あけひろげたさま。まばら
古今(905‐914)恋五・七四七・詞書「こぞを恋ひて、かの西の対(たい)に行きて、月のかたぶくまで、あばらなる板敷にふせりてよめる」
② 家などの破れくずれてすきまが多く、荒れているさま。荒れて戸障子などのないさま。
伊勢物語(10C前)六「あばらなる蔵(くら)に、女をば奥におし入れて」
③ 人の態度やふるまいなどが心のこもっていないさま。
名語記(1275)四「人のふるまひのあばらなるをそけなしとそしる」
[2] 〘名〙
① =あばらや(荒屋)①〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
拾遺(1005‐07頃か)雑秋・一一一一「秋風は吹な破りそ我宿のあばらかくせる蛛(くも)のすがきを〈曾根好忠〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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