草隠(読み)くさがくれ

精選版 日本国語大辞典 「草隠」の意味・読み・例文・類語

くさ‐がくれ【草隠】

〘名〙
① 草の中に隠れること。また、その草の中。
平中(965頃)一七「みそかに草がくれにうかがひ寄りて法師をぞ、隠しすゑたりける」
永久百首(1116)春「たかせ舟のぼる堀江の水をあさみ草かくれにて蛙(かはづ)鳴なり〈源顕仲〉」
② 草深い隠れ家。
源氏(1001‐14頃)蓬生「かかる草がくれに過ぐし給ひける年月のあはれも、おろかならず」

くさ‐がく・る【草隠】

〘自ラ下二〙 草の中にかくれる。草かげにこもる。
拾遺(1005‐07頃か)恋二・七六〇「草がくれかれにし水はぬるくとも結びし袖は今もかわかず〈清原元輔〉」
太平記(14C後)一〇「狩場の雉の草隠(クサガクレ)たる有様にて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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