若宮島(読み)にやくのしま

日本歴史地名大系 「若宮島」の解説

若宮島
にやくのしま

[現在地名]勝本町 東触

壱岐島の北端にある小島。「わかみやじま」とも。勝本港とはおお瀬戸を挟んで北に位置する。面積〇・三五平方キロ。若宮大明神・妙見宮が祀られ、古代の烽が置かれた地とされる。また弘仁六年(八一五)壱岐に異賊が襲来したため当地など一四ヵ所の崎に要害が設けられたという(壱岐名勝図誌)。承和二年(八三五)新羅の商人が頻繁に「壱伎島」の周辺に現れるとして、島の徭人三三〇人に兵仗を帯びさせ、島内一四ヵ所の要害の崎に配するよう大宰府が上申したというが(「続日本後紀」同年三月一四日条)、島内の浦海うろうみにも配備されたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「若宮島」の解説

若宮島

長崎県壱岐市、壱岐島北部に位置する勝本港の北方沖、約1キロメートルにある島。面積約0.56平方キロメートル。江戸時代には平戸藩遠見番所明治時代には海軍監視用望楼が設置され、昭和初期には陸軍砲台も建設された。第二次世界大戦後は海上自衛隊の警備所が設置されており、通常一般人は立ち入ることができない。

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