芳泉寺(読み)ほうせんじ

日本歴史地名大系 「芳泉寺」の解説

芳泉寺
ほうせんじ

[現在地名]上田市常磐城三丁目

上田城の西方諏訪部すわべ村にある浄土宗の寺。京都知恩院末。本尊阿弥陀如来。

寺伝に天正一一年(一五八三)真田昌幸が上田城築城の後、この地に小県ちいさがた下之条しものじよう(現上田市大字下之条)全称ぜんしよう院を移し、常福じようふく寺と称し、日頃帰依していたその庵主静誉含霊を住持とした。そのあと慶長五年(一六〇〇)上田城主となった真田信之はこの寺を菩提寺とした。元和六年(一六二〇)信之の室小松姫が死去、その遺骸の半ばを常福寺に、半ばを武州こう勝願しようがん寺に納めた。翌七年信之は小松姫の一周忌に、御霊屋を造立した。御霊屋は元和八年信之が松代まつしろ移封の時、松代(現長野市)に移し大英だいえい寺を建立している。

その後仙石忠政入部、元和九年春常福寺を修造し、仙石氏の菩提寺である小諸こもろ(現小諸市)の松井山宝仙ほうせん寺をここに移した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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