自然田村(読み)じねんだむら

日本歴史地名大系 「自然田村」の解説

自然田村
じねんだむら

[現在地名]阪南町自然田

桑畑くわばた村の東にある。村の南部は和泉山脈に連なる丘陵山地、北部は平地山中やまなか川・菟砥うど川が流れる。文禄三年(一五九四)太閤検地での石高七五九石余(寛永一六年「自然田村庄ならし検地帳」南家文書)、慶長一〇年(一六〇五)和泉国絵図で八三八石余、寛永末年頃の状況を記したと推定される和泉国郷村帳で一千三六石余と順に増大している。しかし延享元年(一七四四)和泉国村高記では九六五石余となり、以後大幅な変化はない。この江戸時代初期の石高の増高は、当村を含む鳥取庄諸村共通の現象であるが、自然田村では石川久五郎による文禄検地が個々の農民にとり問題があり、その是正を求める声が大きくなった。そこで、寛永一六年(一六三九)に村方で「庄ならし検地」を実施し、村の全体の村高は変更せずに百姓たちで内検して「庄ならし検地帳」を作成し、個々の不公平を是正してきた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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