臘(漢字)

普及版 字通 「臘(漢字)」の読み・字形・画数・意味


19画

(異体字)
17画

[字音] ロウ(ラフ)
[字訓] まつり・くれ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(りよう)。冬至後に百神を迎えて祀る祭名。〔説文〕四下に「至後、三戌(じゆつ)(の日)、百を臘祭す」とあり、〔独断、上〕に「夏には嘉と曰ひ、殷には祀と曰ひ、には大(だいさ)と曰ひ、には臘と曰ふ」とみえ、年を送る祭であった。〔左伝、僖五年〕「(ぐ)して臘せず」、〔礼記、月令〕「孟、~先・五祀を臘す」とあって、秦・漢以前より行われていたものである。夏至三伏の祭と相対して、季節の交替を示す大祭であった。〔楚歳時記〕に、十二月八日を臘日とし、臘鼓を打って疫を祓うとあり、仏教では「臘八会(ろうはちえ)」を釈成道の日とする。

[訓義]
1. まつり、冬至後に歳を送る祭。
2. くれ、としのくれ。
3. 字はまたに作る。

[熟語]
臘花・臘丸・臘・臘月・臘鼓・臘後臘候・臘祭臘賜・臘酒臘雪臘酎臘腸臘肉臘破臘梅・臘・臘八臘尾・臘風・臘味・臘臘薬臘冽
[下接語]
一臘・夏臘・改臘・客臘・寒臘・旧臘窮臘去臘・剣臘・臘・残臘・賜臘・初臘・送臘・梅臘・伏臘・法臘・余臘・


17画

(異体字)臘
19画

[字音] ロウ(ラフ)
[字訓] まつり

[説文解字]

[字形] 形声
正字は臘(ろう)に作り、(りよう)声。〔説文〕臘字条四下に「至後、三戌(じゆつ)(の日)、百を臘祭す」とあり、は臘の或(ある)体の字。〔晏子、諫下四〕に「景、兵をして摶治(摶甎)せしむ。(らふ)・冰(陰暦十一月)のに當りてし。民凍餒(とうたい)多く、功らず」とあり、の字を用いる。わが国では僧位を以て数え、出家受戒して一夏九旬の安居勤行を経た者を年・法といい、のち在俗の者にも極・上という。宮女の位高きものをも上といい、の字を用いる。

[訓義]
1. まつりの名、冬至後に歳を送る祭。
2. わが国では僧の位、また宮女の高位のものをいう。

[熟語]

[下接語]
・残・送

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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