肥留村(読み)ひるむら

日本歴史地名大系 「肥留村」の解説

肥留村
ひるむら

[現在地名]三雲村肥留

雲出くもず川とあお川に挟まれた下流低地に位置し、西肥留にしひる村の東にあたる。村内を伊勢参宮街道が通る。小字名に条里坪付に由来するいちつぼがある。文和二年(一三五三)一〇月二三日の仁木義長預置状(佐藤文書)に「伊勢国一志神戸半分事為兵粮料所令預置也者、早守先例可致沙汰之状如件」とみえ、仁木義長より兵粮料所として佐藤兵庫允行清に一志神戸の半分が与えられた。この一志神戸の半分が当村にあたるといわれる。同所は応永二二年(一四一五)五月にも佐藤新蔵人に兵粮料所として安堵されている(同書)。佐藤氏の居館跡は字御所垣内にあり、宝暦年中(一七五一―六四)の古図によれば幅九尺の外堀をめぐらし、内堀と外堀があったという(三雲庶民史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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