肌脱(読み)はだぬぎ

精選版 日本国語大辞典 「肌脱」の意味・読み・例文・類語

はだ‐ぬぎ【肌脱】

〘名〙
和服の袖から腕を抜いて、上半身をあらわにすること。また、その姿。片袖だけ脱ぐのを片肌脱ぎ両袖とも脱ぐのを諸肌脱ぎという。肉袒(にくたん)。《季・夏》 〔射礼私記(1433)〕
咄本・枝珊瑚珠(1690)三「盃のかずかさなれば、ことのほかあつしと、ひざまくり、はたぬきなどしける」
歌舞伎などの衣装着用法の一つ。上衣の袖を脱ぎ、襦袢を見せた姿。
※歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)四立「今の切穴より小女郎狐留袖はだぬぎ塗笠を着て杖を持」

はだ‐ぬ・ぐ【肌脱】

〘自ガ四〙
① 和服の片袖、または両袖をぬいで肌をあらわにする。
※射御拾遺抄(1422)「木鳥をばなに鳥にてもはたぬぎて射る也」
② 親身になって助力する。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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