両袖(読み)りょうそで

精選版 日本国語大辞典 「両袖」の意味・読み・例文・類語

りょう‐そで リャウ‥【両袖】

〘名〙
① 左右両方の袖。双袖。まそで。
※虎明本狂言・引敷聟(室町末‐近世初)「かみの両袖へ、両の足を一つづつ入させて、うしろにゆひ上て」
舞台両端
※歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)五立「両柱梅の立木、両袖代垣(あじろがき)、石の手水鉢一躰」
③ 富くじなどで、当たりくじの前後の番号。これも当たりとして少額賞金が出ることがあった。袖。両裾。
洒落本・意気客初心(1836)上「富札〈略〉運至って強き人は両袖(リャウソデ)にかかり玉もどりの悦びありとす」
④ 左右の横の方。両横。
※彼女とゴミ箱(1931)〈一瀬直行〉敷石を数へる男「つとめ先の遠いネクタイ労働者等が観音堂の両袖(レウソデ)から、仲見世を通って雷門へと出てゆく」
⑤ 机の左右両側に引き出しが付いていること。また、その引き出し。
鉄道公安官(1960)〈島田一男一二「両袖付きの事務机のひきだしを全部調べたが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「両袖」の意味・読み・例文・類語

りょう‐そで〔リヤウ‐〕【両袖】

左右両方の袖。
建造物・舞台・机などの左右両方のわきの部分

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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