聞取・聴取(読み)ききとる

精選版 日本国語大辞典 「聞取・聴取」の意味・読み・例文・類語

きき‐と・る【聞取・聴取】

〘他ラ五(四)〙
① 聞いてことばをとらえる。音や声などをはっきりと聞く。
名語記(1275)三「みとる・ききとるなどは、手の用には非ず如何」
② 聞いて心にとめる。聞いて覚えておく。
古事記(712)下「是に其の殿の下に遊べる目弱の王、此の言を聞取(ききとり)て」
③ 聞いてさとる。聞いて理解する。事情などがわかるように聞く。
田舎教師(1909)〈田山花袋〉七「時々ザッと降って行く気勢(けはひ)も聞取られる」
④ 聞いて習いとる。
源氏(1001‐14頃)常夏「しばしもひき給はなむききとる事もやと心もとなきに」

きき‐とり【聞取・聴取】

〘名〙 (「ききどり」とも)
① 聞きとること。また、自分で確かめようとせず、他人から聞くだけで知識を得ようとすること。ちょうしゅ。「聞き取り調査
※雑俳・口よせ草(1736)「聞どりでなひ証拠には御らふじろ」
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初「西洋好の聴取(キキトリ)
外国語を聞いて理解すること。ヒアリング

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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