絡付(読み)からみつく

精選版 日本国語大辞典 「絡付」の意味・読み・例文・類語

からみ‐つ・く【絡付】

[1] 〘自カ五(四)〙
① まきつく。絶えずついて離れない。まといつく。
※古活字本毛詩抄(17C前)八「綢繆は纒綿の心して下へをちぬやうにからみ付た心ぞ」
※門(1910)〈夏目漱石一四安井は黐(もち)の様な熱に絡(カラ)み付(ツ)かれて」
② 人に言いがかりをつける。
滑稽本和合人(1823‐44)二「菓子屋畜生め真面に成って、からみ付(ツ)きゃアがって」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒からみつける(絡付)

からまり‐つ・く【絡付】

〘自カ五(四)〙
① 細長いものなどが、互いに巻きつく。
※春は馬車に乗って(1926)〈横光利一〉「海草は冷たく彼の足にからまりついた」
② 絶えずくっついて離れない。まとわりつく。
※黴(1911)〈徳田秋声〉一三「しみじみした淡い妬みの絡りついたやうな心持で」

からげ‐つ・ける【絡付】

〘他カ下一〙 からげつ・く 〘他カ下二〙 一つにまとめて縛りつける。結びつける。
※宇治拾遺(1221頃)八「檜笠のうへを又おとがひに縄にてからげつけて」

からみ‐つ・ける【絡付】

〘他カ下一〙 からみつ・く 〘他カ下二〙 巻きつくようにする。巻きつかせる。
三河物語(1626頃)一「をびをもって頭にからみ付而、やうちゃうする」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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