紙砧(読み)カミキヌタ

デジタル大辞泉 「紙砧」の意味・読み・例文・類語

かみ‐きぬた【紙×砧】

《「かみぎぬた」とも》
紙を作るために、原料コウゾの皮を台にのせて木づちでたたくこと。また、その台。 秋》
歌舞伎下座音楽の一。太鼓の太ばちを打ち合わせて1の音を出すもの。寂しい、しんみりした場面に使う。

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精選版 日本国語大辞典 「紙砧」の意味・読み・例文・類語

かみ‐ぎぬた【紙砧】

〘名〙 (「かみきぬた」とも)
① 紙を作るために、原料の楮(こうぞ)を、木または、石の台の上にのせて槌(つち)で打つこと。また、その台。
洒落本・青楼昼之世界錦之裏(1791)「紙砧(カミキヌタ)の音コトコト」
② 歌舞伎囃子の一種。紙砧の音にまねて、太鼓の太撥(ふとばち)を打ち合わせる。農家の場面などに用いる。
※歌舞伎・独道中五十三駅(1827)序幕「紙砧の音、蛙の声」

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