紙冠(読み)カミカブリ

デジタル大辞泉 「紙冠」の意味・読み・例文・類語

かみ‐かぶり【紙冠】

陰陽師おんようじ法師が、祈祷きとうのとき額につける三角の紙。中世以後、死者につけさせる風習が生じた。紙烏帽子かみえぼし。かみこうぶり。

かみ‐こうぶり〔‐かうぶり〕【紙冠】

かみかぶり」に同じ。
「法師、陰陽師ありて、―をして祓をす」〈今昔・一九・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「紙冠」の意味・読み・例文・類語

かみ‐かぶり【紙冠】

〘名〙 紙製烏帽子(えぼし)。額に当てる三角の紙で、陰陽師、法師、子どもなどがかぶったもの。中世以後、死者にこれをかぶせる風が生じた。かみこうぶり。かみえぼし。額烏帽子
※枕(10C終)一〇九「法師・陰陽師の、かみかぶりして祓(はらへ)したる」

かみ‐こうぶり ‥かうぶり【紙冠】

※前田本枕(10C終)一五八「法師・陰陽師の、かみかうふりして祓(はらへ)したる」

し‐かん ‥クヮン【紙冠】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android