箱ずし(読み)はこずし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「箱ずし」の意味・わかりやすい解説

箱ずし
はこずし

すし飯木箱に詰め、上に種々の種(たね)を並べて押してから適宜に切る。一種の切りずしであるが、押すだけで熟(な)らさない。握りずしより歴史は古く、現在の大阪ずしは代表的なものである。箱ずしの飯を温かくした「ぬくずし」は、江戸中期から京坂地方でつくられている。黄丸(きまる)ずしは、卵の黄身を崩してすし飯に混ぜて押したものである。

多田鉄之助

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の箱ずしの言及

【すし(鮓∥鮨)】より

…まさに日本の馴れずしも,タイのプラハーなどと同源であることをうかがわせるが,ただ一つ,日本のものが他と異なるのはおもしをかけることである。そして,現在の握りずしや箱ずしにしても,手や箱で握り押すところに味の出どころがある。
[日本のすし]
 日本では古くから鮓,鮨,いずれの字も〈すし〉と訓じてきた。…

※「箱ずし」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android