端張(読み)はたばり

精選版 日本国語大辞典 「端張」の意味・読み・例文・類語

はた‐ばり【端張】

〘名〙
① 物の横の広がり。幅(はば)
拾遺(1005‐07頃か)秋・二〇三「水うみに秋の山へをうつしてははたはり広き錦とぞみる〈観教〉」
② 張り。勢い。また、威勢権勢勢力
※光悦本謡曲・錦木(1430頃)「細布の機ばりもなき身にて」
本福寺跡書(1560頃)大宮参詣に道幸〈略〉夢相之事「そのはたばりかくして心ねおそろしく候ぞ」

はた‐ば・る【端張】

〘自ラ四〙
① 物の幅が広くなる。広がる。
※能因本枕(10C終)一二四「青鈍指貫のはたはりたる」
② 大きく構えていて威勢がある。勢力がある。のさばる。いばる。
源平盛衰記(14C前)三六「太く逞しくこたへ馬のはたばりたる逸物なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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