竜蔵河岸(読み)りゆうぞうがし

日本歴史地名大系 「竜蔵河岸」の解説

竜蔵河岸
りゆうぞうがし

江戸時代の上川俣かみかわまた村の利根川岸にあった河岸。元禄三年(一六九〇)のいわゆる河岸改(河岸吟味)の時点では、上流酒巻さかまき河岸(現行田市)下流稲子いなご河岸、対岸川俣河岸(群馬県明和村)が関東八ヶ国所々御城米運賃改帳(千葉県伊能家文書)にみえるものの、竜蔵河岸の記載はない。上川俣村の河岸は、享保六年(一七二一)の上川俣村明細帳(早川家文書)に河岸問屋が載るのが早い。その後一時河岸は衰退したが、延享五年(一七四八)羽生町商人衆四七名の後見によって再興され、その際、羽生町場より竜蔵河岸への荷送駄賃も議定された(同文書)。このとき再興された河岸問屋の喜右衛門家は、安永年間(一七七二―八一)と推定される利根川沿岸絵図(群馬県前橋市立図書館蔵)にみえる竜蔵河岸問屋早川喜右衛門家で、現在も関連史料が伝来している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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