立続(読み)たちつづく

精選版 日本国語大辞典 「立続」の意味・読み・例文・類語

たち‐つづ・く【立続】

[1] 〘自カ四〙
① (「たち」は接頭語) すぐあとに続く。つらなる。
※宇津保(970‐999頃)吹上上「十人たちつづきつつ、ひとだまへにふたがりづつ参る」
② 立ち並ぶ。立ちつらなる。
浮世草子日本永代蔵(1688)四「殊更秋は立つづく市の借屋
③ 噂(うわさ)などが人の口にのぼり続ける。
※浮世草子・好色五人女(1686)三「大経師美婦とて浮名の立(タチ)つづき」
[2] 〘自カ下二〙 ⇒たちつづける(立続)

たち‐つづ・ける【立続】

〘自カ下一〙 たちつづ・く 〘自カ下二〙
① (「たち」は接頭語) 続く。つらなる。
延喜式(927)祝詞「長道間なく立都都気(たちツツケ)て」
② 立ち並ぶ。また、つづいて立つ。
※俳諧・奥の細道(1693‐94頃)石の巻「人家地をあらそひて竈の煙立(タチ)つづけたり」
③ 噂(うわさ)などが人の口にのぼりつづける。
④ ずっと立っている。立ったまま時をすごす。

たち‐つづけ【立続】

〘名〙
① 立ち続けること。
茶話(1915‐30)〈薄田泣菫大食少食「立続(タチツヅ)けに今一つの質問(とひ)を投げ出した」

たて‐つづけ【立続】

〘名〙 (多く「に」を伴って、副詞的に用いる) すぐあとに続くこと。連続すること。続けざま。たちつづけ。たてつけ。
歌舞伎彩入御伽草(1808)蛍ケ沼の場「サア、立て続けに二三杯まゐれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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