立来・起来(読み)たちくる

精選版 日本国語大辞典 「立来・起来」の意味・読み・例文・類語

たち‐・くる【立来・起来】

〘自カ変〙 たち・く 〘自カ変〙
① 雲、霧、風、波などが起こってくる。
古事記(712)中・歌謡「愛(は)しけやし 吾家(わぎへ)の方よ 雲居多知久(タチク)も」
源氏(1001‐14頃)須磨「波ただここもとにたちくる心ちして」
② 出発してくる。やってくる。
万葉(8C後)二〇・四四〇八「大君の 任(まけ)のまにまに 島守に わが多知久礼(タチクレ)ば」
年月季節などがめぐってくる。
千五百番歌合(1202‐03頃)一〇三九番「ゆくとしもたちくる春もあふさかの関路に鳥のねをや待らん〈藤原公継〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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