空車(読み)クウシャ

デジタル大辞泉 「空車」の意味・読み・例文・類語

くう‐しゃ【空車】

乗客貨物などをのせていない営業用の車。また、客を乗せないで走っているタクシー表示。あきぐるま。からぐるま。→実車迎車
駐車場などで車を停める空きがあること。→満車

むな‐ぐるま【空車】

《「むなくるま」とも》
人や物を乗せていない車。からぐるま。
左府御車を―にて法成寺へやらせられけり」〈著聞集・三〉
車台だけで、屋根屋形のない車。
雑役の―を持ちて牛の無きを見て」〈今昔・一二・二四〉

から‐ぐるま【空車】

乗客・荷物などをのせていない車。くうしゃ。
機械運転を中止している間も回転を続けるベルト車

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「空車」の意味・読み・例文・類語

から‐ぐるま【空車】

〘名〙
① 荷物、乗客をのせていない車。あきぐるま。くうしゃ。
※雑俳・柳多留‐七(1772)「から車面白がって追っかける」
※義血侠血(1894)〈泉鏡花〉三「空車(カラグルマ)を挽来る二人車夫
② 機械が運転を中止している間も回転しているベルト車。

むな‐ぐるま【空車】

〘名〙
車蓋のない車。車台だけで、車箱や屋形などのない車。
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「むなぐるまに、魚・塩つみてもてきたり」
② 人を乗せていない車。人が乗っていない車。からぐるま。
※能因本枕(10C終)五四月夜にむな車のありきたる」

くう‐しゃ【空車】

〘名〙 人や貨物をのせていない車。特に、タクシーで、客をのせていない車。からぐるま。
大道無門(1926)〈里見弴〉隠家「生憎(あいにく)、一台も空車(クウシャ)が通りかからないんです」 〔孔子家語‐始誅〕

あき‐ぐるま【空車】

〘名〙 荷物や乗客を乗せていない車。からぐるま。くうしゃ。
洒落本傾城買二筋道(1798)夏の床「あき車が坂(サカ)をおりるよふに了簡(りゃうけん)もなく来る気だが」

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