神池寺(読み)じんちじ

日本歴史地名大系 「神池寺」の解説

神池寺
じんちじ

[現在地名]市島町多利

天台宗、妙高山と号し、本尊千手観音。市島町と春日かすが町の境にあたる妙高みようこう(五六四・八メートル)の山頂近くにある寺。養老二年(七一八)法道の開基と伝える(氷上郡志)常行堂の木造阿弥陀如来立像は平安時代の作、常行堂前の宝篋印塔は南北朝期のものという。文禄二年(一五九三)一〇月一四日銘の梵鐘があり、寺号のほか千手院・北尾坊・如意坊・大坊・本南坊・奥蔵坊の坊名、大工は中村真継家政。本願に棚原谷川介、執願に大名草善兵衛・加茂庄又兵衛母など近在の人々の名もみられる。天正一五年(一五八七)に寺の再興がなり、寛文五年(一六六五)徳川家綱の朱印状を受けて永代除地になるなど繁栄を続けた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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