神前神社(読み)かんざきじんじや

日本歴史地名大系 「神前神社」の解説

神前神社
かんざきじんじや

[現在地名]青谷町鳴滝

勝部かちべ川右岸、鳴滝なるたきの神前集落の南にある。猿田比古神・天宇受売神などを祀り、旧郷社。貞観一七年(八七五)正六位上から従五位下に神階が昇叙した因幡国「神崎神」(「三代実録」同年三月二九日条)に比定される。社伝によると、慶雲四年(七〇七)勧請で、当初の社地は地内「美古峰」であったが、至徳二年(一三八五)現在地に移転したという(「県神社誌」など)

神前神社
かみざきじんじや

[現在地名]半田市亀崎町

亀崎かめざき村の氏神で、「府志」は「今称神明、謹按本国帳一本有従三位神崎天神、盖此祠也」とし、「徇行記」は「神前かめさき天神祠」と記している。現在の祭神は神倭磐余彦命(神武天皇)。明治四年(一八七一)亀崎神社と改め郷社となり、同一八年、神前神社と改称し県社となった。

祭礼は御旅所に渡御の神輿に華美を尽した五台の山車が供をする潮干祭で、旧暦三月一五日、一六日に行われたが、現在は五月三日、四日に行われている。

神前神社
かみさきじんじや

[現在地名]木之本町石道 赤谷

石道いしみち集落の南、赤谷あかだにに鎮座する。旧村社。祭神は須佐之男すさのお命。もと己高こだかみ山中高尾たかお神前かんさき谷に鎮座していた。「延喜式」神名帳の伊香いか郡「神前カンサキ神社」に比定される。役小角が高尾山に来住、同社を尊崇したという伝承がある。神亀元年(七二四)行基が当社に詣で、高尾寺・石道しやくどう寺を建立、このとき両寺の鎮守社としたと伝える。延暦一五年(七九六)最澄が杉の枝を玉串とし地にさしたところ繁茂し神前杉となったという。明応年間(一四九二―一五〇一)社寺・村落ともに現在地に移転したと伝える(永正七年石道寺縁起)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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