相模郷(読み)さがむのごう

日本歴史地名大系 「相模郷」の解説

相模郷
さがむのごう

和名抄」高山寺本は「左加无乃」、名博本は「サカンノ」の訓を付し、東急本は訓を欠く。「相模野」を意味する郷名から、相模国に接した郷と想定され、郷域については(一)南都留郡秋山あきやま村・道志どうし村付近に当てる説と、(二)神奈川県津久井つくい郡方面に当てる説に大別される。どちらの説も「日本後紀」延暦一六年(七九七)三月二日条に、甲斐・相模二国の国境争論の裁定を下し、「定甲斐国都留郡□留村東辺砥沢為両国堺、以西為甲斐国地、以東為相模国地」とある記事に着目し、「□留村」の□にいかなる漢字を補い、「砥沢」をどこに比定するかを最大の論点にしてきた。

相模郷
さがみごう

「和名抄」諸本には訓を欠く。「日本地理志料」では「佐加牟」と読み、相模国からの移民としている。「大日本地名辞書」では広原ひろはら(現加美郡中新田町)の地かとする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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