目病み女に風邪ひき男(読み)めやみおんなにかぜひきおとこ

ことわざを知る辞典 「目病み女に風邪ひき男」の解説

目病み女に風邪ひき男

目をわずらっている女は、その潤んだ目つきが男心をそそり、風邪をひいている男は、鼻にかかった風邪声が女心をくすぐる。

[使用例] もっとも日本的美学というのはけなげなところがあって、江戸時代、カッコのいいものとして、「目病み女に風邪ひき男」などといわれた。眼病の女は眼帯に紅の布を当てたりして色っぽく、また風邪ひき男は江戸紫のちりめんの鉢巻はしを長く垂らして[司馬遼太郎*風塵抄|1991]

[解説] いかにも江戸好みのことわざで、当時は、目病み女なら眼帯の、風邪引き男は江戸紫の鉢巻と道具立てもそろっていました。男女とも病人を挙げたのは、色恋も流行り病一種という皮肉な見方も感じさせます。

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