生飯・散飯(読み)さんぱん

精選版 日本国語大辞典 「生飯・散飯」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぱん【生飯・散飯】

〘名〙 (「さんぱん」は「生飯」の唐宋音で、禅家の読み方。経家では呉音で「しょうぼん」と読む) 食前衆生に与えるために飯の上部から少量をとりわけて供するもの。さば。さんば。
※東山往来拾遺(1092‐1107頃)「請取聖人食、上分散飯与児令食」

さん‐ば【生飯・散飯】

〘名〙 (「生飯」の唐宋音よみ「さんぱん」から) 食前に飯を少し取って別の器に移し鬼神餓鬼などに供えるもの。さば。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
仮名草子・片仮名本因果物語(1661)上「其子細は彼和尚毎朝念比(ねんごろ)に、法界を憐み、生飯(サンバ)を取給ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android