生返（読み）うまれがえり

精選版 日本国語大辞典

うまれ‐がえり ‥がへり【生返】

〘名〙

① 父母の天性（性質、才能）よりも劣ること、またはそれに似ないこと。

※日葡辞書（1603‐04）「Vmaregayerini(ウマレガエリニ) ナッタ」

② ＝うまれかわり（生変）①

※野菊の墓（1906）〈伊藤左千夫〉「私なんでも野菊の生れ返りよ」

いき‐かえ・る ‥かへる【生返】

〘自ラ五（四）〙

① 一度死んだものが命を取り戻す。息を吹き返す。よみがえる。蘇生する。

※源氏（1001‐14頃）夕顔「いきかへりたらん時、いかなる心地せん」

② 元気や記憶が回復する。

※草枕（1906）〈夏目漱石〉二「ああ、好い心持ちだ、御蔭で生(イ)き返(カヘ)った」

うまれ‐かえ・る ‥かへる【生返】

〘自ラ五（四）〙 死んでから新たな生命を得て、再びこの世に生まれてくる。

※宇津保（970‐999頃）嵯峨院「のちの世にも、かかる仲にうまれかへらむ」

いき‐かえ・す ‥かへす【生返】

〘他サ五（四）〙 人をよみがえらせる。生き返らせる。〔日葡辞書（1603‐04）〕

出典　精選版 日本国語大辞典