生根神社(読み)いくねじんじや

日本歴史地名大系 「生根神社」の解説

生根神社
いくねじんじや

[現在地名]西成区玉出西二丁目

祭神は少彦名命・蛭児命・菅原道真。旧村社。創建年代は不明だが、古く当地辺りは住吉大社(現住吉区)の神領であったことから、同社の摂社であった生根神社(現住吉区)の分霊(少彦名命)を遷祀し、勝間こつま村の産土神としたのに始まるという。また蛭児命は西宮にしのみや(現兵庫県西宮市)の戎神が大津波で当地に漂着、同神を奉還後、改めて分霊を迎えて祀ったと伝える。菅原道真は明治五年(一八七二)筑前黒田藩邸内の天満宮を合祀したものという。七月二四日・二五日の夏祭には、「玉出のだいがく」が出される。「だいがく」は台額・台舁・台神楽などと表記され、長さ一〇間の親柱に左右八本の横木を取付け、それに七八個の提灯をつり、親柱の頂上には神鈴を結び、「ヒゲコ」と称する神霊の依代を設けている。

生根神社
いくねじんじや

[現在地名]住吉区住吉二丁目

住吉大社の東にあり、江戸時代は同社の摂社であったが、明治五年(一八七二)分離独立した。祭神少彦名命。旧郷社。創祀時期は不明だが、「新抄格勅符抄」に引く大同元年(八〇六)牒に「生根神 一戸大和国」とみえ、「延喜式」神名帳の住吉郡に「生根イクネノ神社大、月次新嘗」とある。「摂津志」に「今称奥天神」とあるのは、住吉大社の境内摂社大海だいかい神社のさらに奥(東)に位置したためと、文明一四年(一四八二)一二月二五日の墨書銘のある木造菅原道真像を蔵し、天神信仰の社として信仰を集めていたためである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典 日本の地域遺産 「生根神社」の解説

生根神社

(大阪府大阪市住吉区住吉2-3-15)
大阪市都市景観資源指定の地域遺産。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

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