瑞浪(市)(読み)みずなみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「瑞浪(市)」の意味・わかりやすい解説

瑞浪(市)
みずなみ

岐阜県東濃(とうのう)の陶磁器生産都市の一つ。1954年(昭和29)瑞浪土岐(とき)、陶(すえ)の2町と稲津、釜戸(かまど)、大湫(おおくて)、日吉(ひよし)の4村および明世(あきよ)村の一部が合併して市制施行。市域は土岐川沿いの低地から南北の丘陵・高原地域に広がる。交通は、JR中央本線、中央自動車道、国道19号、363号、419号などが通じる。市の中心街は、JR中央本線瑞浪駅前の商店街などや土岐川南岸の陶磁器工場街・住宅街など。陶磁器生産では和飲食器が多いが、南東部高原の陶地区は、輸出向けのディナーセットなどの洋飲食器の生産に特色がある。電気機器工業が伸びつつあり、北西部の高原はウラン鉱の埋蔵量が多い。農業は耕地面積、農家戸数とも減少傾向にあるが、養鶏酪農は県でも有数の生産額を示す。北部の高原には、旧中山道(なかせんどう)の宿駅名残(なごり)を残す大湫、細久手の集落がある。また、土岐町は美濃(みの)の守護土岐源氏発祥の地で、鶴(つる)ヶ城址(じょうし)、累代墓所など関係遺跡が多い。なお、戸狩、日吉は新第三紀層の化石の宝庫として有名で、市街地の北西郊の市民公園内に化石博物館がある。公園内にはほかに陶磁資料館、サイエンスワールドなどがある。釜戸ハナノキ自生地は国指定天然記念物。面積174.86平方キロメートル、人口3万7150(2020)。

[上島正徳]

『『瑞浪市史』2巻(1971、1972・瑞浪市)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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