玉山村(読み)たまやまむら

日本歴史地名大系 「玉山村」の解説

玉山村
たまやまむら

[現在地名]玉山村玉山

姫神ひめかみ山の南西麓、にごり川とその支流山谷川目やまやかわめ川・小田こだノ沢・二子ふたご沢に沿う。西は門前寺もんぜんじ村、北西は渋民しぶたみ村。元和四年(一六一八)五月一四日の玉山兵庫助宛南部利直知行宛行状(県立図書館蔵)に「岩手郡玉山村三百五拾石令扶助候 山林田畠荒さぬ様ニ全知行可仕者也」とあり、その内訳を記した「玉山百姓之高書」に三六名の百姓名と二子沢ふたござわ城内じようない熊野林くまのばやしなどの地名が記される。寛永四年(一六二七)一二月一日の玉山六宛南部利直知行宛行状(同館蔵)、元禄三年(一六九〇)一〇月七日の玉山門太夫宛南部重信知行宛行状(同館蔵)により、玉山氏相伝の地とされていたことが知られる。寛永四年一二月一五日の舟越与兵衛宛南部利直知行宛行状(盛岡舟越文書)に「玉山余目十三石三斗八升二合」とある。

玉山村
たまやまむら

面積:三九七・九〇平方キロ

岩手郡南東に位置し、東は下閉伊しもへい岩泉いわいずみ町、南は盛岡市、西は滝沢たきざわ村・西根にしね町、北は岩手町・葛巻くずまき町に接する。ほぼ中央に姫神ひめかみ山がそびえ、西方に岩手山を望む。東部は外山そとやま高原・岩洞がんどう湖・早坂はやさか高原を含む山岳地帯で、山間丹藤たんどう川とその支流末崎まつさき川・軽町かるまち沢・柴沢しばさわ川が流れる。西部は北上川が南流し、流域に耕地が開ける。北上川を挟んで国道四号とJR東北本線がほぼ並行して走り、JR花輪線が好摩こうま駅で分岐する。

玉山村
たまやまむら

[現在地名]いわき市四倉町玉山よつくらまちたまやま

袖玉山そでたまやま川に沿って南北に長く、東は白岩しらいわ村・中島なかじま村、南は長友ながとも村、西は山田小湊やまだこみなと村。磐城郡に属した。近世領主変遷は磐城平藩領から延享四年(一七四七)幕府領、寛延二年(一七四九)常陸笠間藩領、安永六年(一七七七)幕府領、翌七年磐城平藩預、寛政二年(一七九〇)以降笠間藩領。文禄四年(一五九五)の四郡検地高目録にたま山村とあり、高六九八石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報