玄峯院(読み)げんぽういん

日本歴史地名大系 「玄峯院」の解説

玄峯院
げんぽういん

[現在地名]長野市篠ノ井岡田

曹洞宗。雪巌山と号し、本尊は十一面観音菩薩。

寺伝によると正安年中(一二九九―一三〇二)の創立で、開基は布施直頼という。直頼は初め山布施やまぶせに居城したが、壮年の頃隠遁し、諸方を遍歴した後、岡田に帰り梵宇を開基して臨済宗大興山長禅ちようぜん寺と称し、以後同家の菩提所となった。

直頼の曾孫平林藤右衛門尉正家の時、武田信玄に属して所領を安堵され(中牧文書)、永禄九年(一五六六)牧之島築城後は同城の副将を務め、永禄一二年六月一七日伊豆国三島みしま釜の壇かまのだんにおいて北条氏康と戦い、戦死した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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