牧目村(読み)まきのめむら

日本歴史地名大系 「牧目村」の解説

牧目村
まきのめむら

[現在地名]神林村牧目

桃川ももがわ村から流下するひやつ川が東から西へ貫流し、北は九日市ここのかいち村、南は田中たなか村、東は飯岡いいおか村に接する。大永五年(一五二五)九月日の色部氏段銭日記写(「古案記録草案」所収文書)に「まきの目の若宮」がみえる。また天文年間(一五三二―五五)と推定される壬月三日付脇河吉定書状写(同文書)には「まきのめより当嶋へけうこをいれられ候を、なぬし・をとな、又ハ岩船のをとな共談合いたし候て、しやうかいさせ申候」とある。東方の字小色部こいろべは室町期に色部氏が平林ひらばやし城を構えるまでの本拠地ともいわれるが不詳。永禄六年(一五六三)七月一六日の色部勝長段銭請取日記(色部氏文書)には「同名飯岡本持所之内古色部之地」とみえ、この二町は一時鮎川氏領となっていたが二十数年前より勝長の知行となったとある。一帯には中沢屋敷なかざわやしき味噌津屋敷みそづやしき・北中沢屋敷・館の内たてのうち地名が残るが、これらは文政一三年(一八三〇)村明細帳(河内千代衛氏蔵)に「古城跡 只今ハ畑ニ罷成候、是ハ先年須貝伊賀守居城之由申伝候」とある古城跡と思われ、この古城跡は今も残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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