牟礼令(読み)むれりよう

日本歴史地名大系 「牟礼令」の解説

牟礼令
むれりよう

近世の牟礼村を中心とする一帯を領域とした中世の国衙領。「和名抄」にみえる「牟礼郷」が国衙の直接管轄下に置かれるようになって「令」とよばれるようになったと考えられている。

阿弥陀あみだ寺の建久八年(一一九七)の鉄宝塔銘に「牟礼郷」とみえ、「牟礼村」「牟礼領」とも記されるが、多くは牟礼令としたらしい。また保司職が置かれたことから「牟礼保」「牟礼令保」ともみえる。

この地は国衙に近く、条里制も施行されて、開発が早かったものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報