牟礼郷(読み)むれごう

日本歴史地名大系 「牟礼郷」の解説

牟礼郷
むれごう

和名抄」高山寺本・刊本に「牟礼」と記し、訓はない。天平一〇年(七三八)の周防国正税帳(正倉院文書)に「五月四日、下流人周防国佐波郡人牟々礼君大町、三日食稲六把、塩六勺」とある牟々礼君大町は郷名を負った在地豪族と考えられ、本来は牟々礼と呼称されていたのが、郷名二字とされて以来、牟礼と記されるに至ったのであろう。したがって「むれ」と訓じるのが定説である。

「日本地理志料」は讃岐の无例郷、参河の模礼郷などともに村の意であるとし、さらに一説をあげて、韓語では牟礼は山を意味するとし、北部の太平おおひら山をさすとする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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