焚上(読み)たきあげる

精選版 日本国語大辞典 「焚上」の意味・読み・例文・類語

たき‐あ・げる【焚上】

〘他ガ下一〙 たきあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 炎や煙が高くあがるように燃やす。
太平記(14C後)三九「一斤名香一度に炷上(タキアゲ)たれば、香風四方に散じて、人皆浮香世界の中に在が如し」
燃料を燃やして物をつくりあげる。
※シベリヤ物語(1950‐54)〈長谷川四郎〉馬の微笑煉瓦をうまく焚きあげて了うと、彼は暇になり」

たき‐あげ【焚上】

〘名〙 江戸時代富士講行者が、病気平癒などの祈願のために、仙元大菩薩のお身抜けと称するものを身につけ、その前で火を焚く修法
古史伝(1825)「又災厄疾病等に悩める者、祈祷を此徒(富士講の行者)に乞へば、社友集合ひて焚上防ぎ、摘みなど云ふ修法を行ひ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android