烏森神社(読み)からすもりじんじや

日本歴史地名大系 「烏森神社」の解説

烏森神社
からすもりじんじや

[現在地名]港区新橋二丁目

祭神は倉稲魂命・天鈿女命・瓊瓊杵尊。旧村社。江戸時代は烏森稲荷と号し、武家地に鎮座していた。天慶の乱に際し藤原秀郷が勝利を祈願したと伝える(寺社書上など)。宝徳二年(一四五〇)五月二五日の足利成氏願文写(古証文)にみえる稲荷大明神にあたると考えられ、鎌倉公方足利成氏が稲荷大明神に天下太平武運長久を祈願している。

烏森神社
からすがもりじんじや

[現在地名]西那須野町三区町・西三島

三区さんく町と西三島にしみしまの境界線上にある小丘陵烏ヶ森上にある。丘全体が烏ヶ森公園で松や雑木の林となり、神社の前は広場となっている。祭神は豊受姫命。もとは四キロほど南西の現大田原市上石上かみいしがみの神社で、烏ヶ森稲荷神社とよばれる小祠。明治一三年(一八八〇)には烏ヶ森を境として官有原野が那須開墾なすかいこん社と肇耕ちようこう(のちの三島農場)に貸下げられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報