濡事(読み)ぬれごと

精選版 日本国語大辞典 「濡事」の意味・読み・例文・類語

ぬれ‐ごと【濡事】

〘名〙
歌舞伎で、色事・艷事表現としての和事一部男女が交わす甘い愚痴・口説特色とした演技。また、恋愛情事中心とする演目や場面。
評判記・新野郎花垣(1674)市村竹之丞「ぬれ事はふだんきらひのゆへかうつりにくし」
② 色事。情事。恋愛沙汰。
浮世草子好色一代女(1686)三「此人に昼の濡事(ヌレゴト)はおもひもよらず、夜の契も絶てひさしく」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報