漕着(読み)こぎつける

精選版 日本国語大辞典 「漕着」の意味・読み・例文・類語

こぎ‐つ・ける【漕着】

〘他カ下一〙 こぎつ・く 〘他カ下二〙
① 舟などを漕いで目的の所に到着させる。
※朝光集(995頃)「こきつくる 岸ちかみなる きにだにも 波間もあらばと 思ふなり」
② 努力して、やっとある状態にまで到達させる。また、自動詞的に用い、ある状態にまでやっと到達する。
滑稽本八笑人(1820‐49)初「ヘンそれ迄にこぎ付(ツケ)れば面にはかまはねへ、手くだで殺て見せべヱ」
面影(1969)〈芝木好子〉二「真子は人形作りに没頭し、個展に漕ぎつけた」

こぎ‐つ・く【漕着】

[1] 〘自カ五(四)〙
① 舟を漕いで行ってある場所に到着する。
※元真集(966頃か)「雲かかる浦にこぎつくつくし船いづれか今日の泊りなるらん」
② 努力して、やっとある状態にたどりつく。
※村の次男(1934)〈和田伝〉二「信平は弱ったが、せっかくここまで漕ぎついたのだと思って」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒こぎつける(漕着)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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