滑川(町)(読み)なめがわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「滑川(町)」の意味・わかりやすい解説

滑川(町)
なめがわ

埼玉県中部、比企郡(ひきぐん)にある町。1984年(昭和59)町制施行。東武鉄道東上線が東西に通じ、2002年(平成14)には新駅「つきのわ」駅が開業した。南端部を国道254号が通る。比企丘陵内にあり、低い丘陵と、市野(いちの)川の支流滑川の河谷平野からなり、丘陵内には溜池(ためいけ)が多くみられる。養蚕を主とした農村であったが、養蚕は衰退し、近年はクリ、トマトなどの栽培が盛んである。南部に東松山工業団地が造成され、工業生産の増加も図られている。北東部には武蔵丘陵森林公園(むさしきゅうりょうしんりんこうえん)が造成され、自然観光地としてにぎわいを呈している。1986年に国の天然記念物ミヤコタナゴ生息が正式に確認され、1996年に「タナゴ館」、2000年には「エコミュージアムセンター」がつくられ、ミヤコタナゴの保護活動が進められている。面積29.68平方キロメートル、人口1万9732(2020)。

[中山正民]

『『滑川村史』全2巻(1984・滑川村)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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