源勝寺(読み)げんしようじ

日本歴史地名大系 「源勝寺」の解説

源勝寺
げんしようじ

[現在地名]盛岡市北山一丁目

教浄きようじよう寺の南に位置する。円峰山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。遠州雲林うんりん(現静岡県周智郡森町)末で、寺領二〇石(盛岡砂子)。同書によると、開基の同寺住職長現は享徳三年(一四五四)紫波しわ土館つちだて(現紫波町)を訪れ、一寺を建立、稲荷山源抄寺と号し、高水寺こうすいじ(現同上)居城としていた斯波氏の菩提所となる。陸奥三戸の僧清耽は南部信直と親交があったため、紫波竜泉りゆうせん(現矢巾町)の寺務をとり、ひそかに斯波氏攻略を図った。天正一六年(一五八八)に信直は斯波氏を討ち、功のあった清耽は同一八年に寺領を与えられ、同一九年当寺に移っている。同年一〇月四日の南部信直知行宛行状(盛岡源勝寺文書)には源照寺と記され、手作千刈を宛行われている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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