深日(読み)ふけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「深日」の意味・わかりやすい解説

深日
ふけ

大阪府南西端、泉南(せんなん)郡岬町(みさきちょう)の中心地区。旧深日町。大阪湾に面し、海浜は『万葉集』に吹飯浜(ふけいのはま)と歌われた景勝地で、765年(天平神護1)称徳(しょうとく)天皇は紀州行幸の際、深日行宮(あんぐう)に宿泊された(『続日本紀(しょくにほんぎ)』)。港はタコ漁などで知られる。港湾の西端に関西電力多奈川(たながわ)第2発電所(火力)がある(現在長期計画停止)。南海電鉄多奈川線、国道26号が通じる。

[位野木壽一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「深日」の意味・わかりやすい解説

深日
ふけ

大阪府南西端,岬町北部の地域。旧町名。大阪湾にのぞみ,古来「深日の浦」として歌枕に歌われた景勝地で,カタクチイワシアジなどの漁獲を主とする大阪湾岸漁業の一中心地。深日港は淡路島津名 (つな) を結ぶ大阪湾フェリーが就航している。付近にみさき公園がある。

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世界大百科事典(旧版)内の深日の言及

【岬[町]】より

…大阪府南西端,泉南郡の町。1955年に深日(ふけ)・多奈川両町と淡輪(たんのわ)・孝子(きようし)両村が合体,改称。人口2万0812(1995)。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」