深層構造(読み)シンソウコウゾウ

デジタル大辞泉 「深層構造」の意味・読み・例文・類語

しんそう‐こうぞう〔‐コウザウ〕【深層構造】

deep structureチョムスキーによって設定された変形生成文法理論の基本概念の一。現実発話基底にあって文の意味を規定すると想定され、表層構造よりいっそう抽象的な構造変形規則を適用することによって表層構造が導き出され、異形同義文や同形異義文の関係を説明するのに役立つ。→表層構造

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「深層構造」の意味・読み・例文・類語

しんそう‐こうぞう ‥コウザウ【深層構造】

〘名〙 (deep structureの訳語) N=チョムスキーの変形生成文法理論の基本概念の一つ。ある言語で与えられた現実の発話(文)の背後に潜んでいる抽象的な存在としての文法構造。深層構造は変形という操作によって表層構造と結ばれている。→表層構造

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の深層構造の言及

【形式言語】より

…その理由で,正規文法を有限状態文法ということがある。
【言語の深層構造】
形式文法は,言語の,刺激としての表層を生成する深層構造であり,これによって言語を創造する能力が説明されるとするのが,チョムスキー学派の考えである。深層構造は表層がもつ意味に対応できなくてはならない。…

※「深層構造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」