浅瀬石村(読み)あせいしむら

日本歴史地名大系 「浅瀬石村」の解説

浅瀬石村
あせいしむら

[現在地名]黒石市浅瀬石

黒石城下南方にあり、浅瀬石川に沿って東方に延びる。弘前藩猿賀組に属した。興国六年(一三四五)三月二七日の海老名小太郎への北畠顕信宛行状(新渡戸文書)にみえる「通賀路田舎郡内安庶子郷」は浅瀬石のことと思われる。天文年間(一五三二―五五)の津軽郡中名字には「汗石近代浅瀬石ト書ク」とある。閉伊へい千徳せんとく(現岩手県宮古市)から千徳氏が来て浅瀬石東南の台地に居城し、慶長二年(一五九七)までこの地を支配した(津軽黒石藩史)

天正(一五七三―九二)から慶長初年頃の浅瀬石城下には侍屋敷と町屋があり、侍屋敷は城の南北の高台に並び、北のほうは高屋敷たかやしき、南のほうは町屋敷まちやしきとよばれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報